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腫瘍外科

概要

全国でも数少ない骨・軟部腫瘍専門施設として診療を行っており、京都府・滋賀県を中心とした近畿各地から患者の紹介を受けています。骨・軟部腫瘍は、良性か悪性かの判断も画像診断だけでは難しく、さらに、筋肉内への血腫や炎症が起きた場合、腫瘍かどうかの判断も難しい疾患です。当院では良悪性を問わず治療をしているため、骨・軟部腫瘍疑いでも紹介可能です。
 骨・軟部腫瘍の悪性は肉腫と呼ばれ、希少がんに分類されます。例えば、骨肉腫の5年生存率は約70%、高悪性度軟部肉腫の5年生存率は約60%の難治性疾患です。悪性骨・軟部腫瘍に対して手術療法、化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療を症例に応じて施行しますが、大学病院の利点を生かし、多くの科の協力のもと、高い水準の治療を可能としています。悪性骨・軟部腫瘍切除後の再建に腫瘍用人工関節、術中液体窒素処理骨、血管柄付骨移植、有茎あるいは遊離皮弁を用いた手術により、患肢とその機能を最大限温存し治療しています。悪性骨・軟部腫瘍は、小児、思春期、AYA世代にも多く発生します。小児、思春期患者の多い骨肉腫、ユーイング肉腫、横紋筋肉腫での化学療法は小児科と連携して治療を行っています。
 良性骨・軟部腫瘍に対しても対応してます。サイズの大きな皮下脂肪腫に対しては小皮切による切除を行っています。手指発生や神経発生の良性軟部腫瘍は術後、機能障害や神経障害が発生する可能性があるため、治療には専門の知識が必要です。
 他施設の医師からの診断治療についての相談は随時受け付けています。